今日のデジタル経済における多くの商材は、競争市場で限りなく無料に近づいていく。これはもはや自然の摂理であり、抵抗するよりむしろ活かす方法を模索しなければならない。
著者によれば、書籍や映画、音楽といったデジタル化が可能な商品は(ユーチューブや海賊版などによって)いずれ一般に行き渡り(コモディティ化)、潤沢な供給はその希少価値を目減りさせていくもので、遅かれ早かれ市場においてフリー商品と競い合うことになるのであれば、その事実に抗うよりむしろ、それを活かすマーケティング方法を考える方が得策であるとしている。それを体現しているのがグーグルであり、ウィキペディア、オープンソースソフト等もしかりである。
フリーは経済を崩壊させるのか?という問いには、「フリー(無料)」戦略を、どのタイミングでどの様に使うか(フリーの最適化)を再考することが、21世紀型ビジネスモデルの発明を促すのだとも説いています。
Web2時代の方向性を予感させる一冊です。
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